無料レンタルサーバー Hpfree.com TKT

         態度の悪い客

             本日は友人Mと二人で本屋に行く事になった。

     目的地の本屋は数多くの漫画が揃っており、さらに立ち読みもできる。

      さらにゲームやCDも売っていて、何かとお世話になっている店だ。

   だが、いつもは呑気でいられる居心地の良いこの店も、今日は最悪だった。

                非常に態度の悪い客が現れたのだ。

       俺はその時、Mr.釣りどれんを立ち読みしていた。

 つい最近まで月刊マガジンで連載していて、俺がかなり昔にハマった釣り漫画である。

     友人はとなりで何かのマンガを読んでいたがなんだかわからんかった。

だがその時、この俺の愉快な立ち読みタイムを妨げる汚れた雑音が俺の耳に入ってきた。

  パコンパコンといううるさい音が広い店中に響き渡った。間違いなく下駄の音だ。

   そいつは低い声で喋りながら店内を歩き回っていた。どうやら男のようだ。

とりあえず俺はうるせーなーと思いつつもなんとか耳を反らすようにして本に集中した。

       すると、その男が俺の後ろを歩いてきて、俺の隣で止まった。

その男は長身で、白いTシャツに赤いズボンを履いていて、なんか怖そうな兄ちゃんだった。

        ついでに顔は見てないが、彼女を連れているようだった。

    その男は俺のとなりでそこらへんの漫画を見回し、何かを探していた。

  しかもなんか一人で喋っていた。だがちょっとした後、彼女(仮)のところへ行き、

           ないよー

 と、下駄をパコパコいわせながら言った。おそらく探していた漫画が無かったのだろう。

      だが、怖そうな兄ちゃんはまた俺のとなりに来て、本棚をねめまわした。

      そして、俺の後ろに来て立ち止まり、そこに来た彼女にこう言ったのだ。

「立ち読みしてる奴ってむかつくよな。自分の事しか考えてないしさ。俺こういうの見るとブン殴ってやりたくなるよマジで。」

       怖そうな兄ちゃんは、わざと俺に聞こえるような声で喋ったのだ。

   非常に腹が立った。むかついたので、そのまま俺は立ち読みをやめなかった。

     するとそいつらは帰っていった。相変わらず下駄の音がうるさかった。

        もうホント、むかついた。怖かったというよりも、むかついた。

ヤツはおそらく、自分が探し物をしている時に、立ち読みしている人が邪魔になるからそう言ったのだろう。

       確かに、立ち読みするのはあまりいい事では無いかもしれない。

                 だが、よく考えてみてほしい。

本にカバーしてない時点でもう「立ち読みしてください」と言っているようなもんじゃないか!

           いや、俺が本当に言いたいのはそういう事ではない。

      まず、人にモノを言う前に自分がちゃんとしろと俺は言いたいのだ。

     俺が自分の事しか考えてないだと?じゃあ貴様のその下駄は何だ!!

そんなモン履かれてパコパコパコパコ雑音聞かされりゃ迷惑に決まってんだろうがぁ!!

           貴様わかってやっとるんだろうがおんどりゃあ!!

     自分の事しか考えてないのはどっちじゃこのハゲ!!吐かすぞ!!

               心の中で俺はこう叫んでいた。

       ちなみに、ヤツが来てから、客はほとんど立ち去っていた。

     やはりみんなあんなに態度の悪いヤツが来たから怖くなったんだろう。

でもどーせあんな奴、店で人を殴れるハズなど無いのだ。そう考えれば怖くも何とも無い。

で、このことを近くで立ち読みしていた友人Mに話した。もちろんMも俺の考えに共感した。

            するとMがいきなり変な冗談を言い出した。

そいつ、「スーパーマリオくん」でも探してたんだろ

        俺は思わず笑ってしまった。あの年でスーパーマリオくんかよ!

          それと同時に、なんだかイライラが解消された気がした。

     俺は、本当にヤツがスーパーマリオくんを探している姿を想像してしまったのだ。

      するとなんだか、ヤツがやけにかわいい奴に思えてきたのだ。

                    俺は言葉を返した。

    「スーパーマリオくん探してたヤツにあんな事言われたら、なんか許しちまうなぁ」

                    心からそう思った。

そして無理矢理アイツはスーパーマリオくん目当てだった

         と思う事にした。そうするとなんだか本当に気が楽になった。

                    Mのおかげである。

 そして俺は学んだ。えらくむかついた奴がいて、そいつがなかなか頭から離れなくなったら

 そいつを無理矢理かわいくすればいいのだ。

         この日から、もうMは俺の心の恩人である(大げさな言い方)。

            だが数分後、やはりアイツはむかつく事に気付く。

ところで何でオスの犬は好きになったメス犬のケツの匂いをしつこく嗅ぎ回すのかなぁ。

 

    もどる