無料レンタルサーバー Hpfree.com TKT

 

 

目をあわせる

 

「朽木隊長って、いっつも仏頂面だよね」

休憩中の友人が、そういった。

「確かにそうかも知れないけどあたしは好きだなー」

ぶっと友人は飲みかけていたお茶を噴出した。

「はあっ?、アンタあんなのが好きなの?!」

「そういう意味じゃないよー」

いや、そういう意味なんだけど。

スキャンダラスな事にはならないよう、あたしはさらっと否定する。

「人物的に好きなのよ。ちゃんとデスクワークやってくれるし、
部下には迷惑はかけてないでしょ。どっかの副隊長みたいに
過労死寸前にまで追い込むような、そんな鬼隊長じゃないだけいいわよ」

と捲くし立てた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、へんだよ・・・・・?」

「そんなことないよ。あたしはいたって普通」

「ほんとに?」

「うん。」

友人があたしの顔を覗き込んだ。

「・・・・・ほんとに?」

「う、うん。」

あたしは、目をそらした。

覗き込んだまま、友人は、ニヤ、と笑った。

「な、なによ、そのわらいは!」

「ふ〜ん・・・・。じゃ、いい事教えてあげる
朽木隊長ね、よく夜散歩してるんだって。」

「しってるよ。」

「ときどきあったりしてない?」

「・・・・・・・何が言いたいの?」

「いや、がその気なら、手伝ってあげようかなーって思って」

「その気って?」

「何年アンタの友達やってると思ってるのよ。あんたがね、そうやって
捲くし立てる時は、図星な証拠なのよ。」

「・・・・・。白状する。あたしは確かに、隊長の事が好きだよ。
でもさ、上司と部下じゃ、やりにくいよ。」

「正直じゃないなあ!上司と部下じゃ、やりにくい、なーんて言ってらんないよ!
他の人に隊長とられるの嫌じゃないの?」

たしかにそうだ。

「嫌。」

「ならよい。」

友人は、ぽんっ、とあたしの肩をたたくと、

また後で、連絡するからー、と言って詰め所に戻ってしまった。

 

 

 

十分後・・・・。

ピルルルル、と携帯がなった。

「ん?」

画面を見ると、メールの受信画面がうつり「朽木百哉」とかかれている。

「なんだろ、なんか連絡かな?」

開いてみると、

「後で隊長室までこい。」

とだけかかれている。

「なんか用件言って下さいよ・・・・。それとも、雪華がなんかやったのか?」

それからすぐに、あたしは隊長室へ向かった。

「6番隊、です。」

「入れ。」

隊長があたしのほうを向く。

あたしは俯いてしまった。

「何の御用でしょう?」

下を向いたまま、用件を聞く。

「今夜、一緒に散歩に行かぬか?」

「・・・はい?」

思わず顔を上げるが、またすぐに下を向いてしまう。

「一緒に散歩に行かぬかと聞いている」

「・・・・・はい。」

「なら、夜10時に迎えに行く。まっていろ。」

そういうと、隊長は、あたしに、書類を渡した。

「これを、3番隊にまで、持っていってくれ。」

あたしは書類を見た。そして一言。

「・・・・・・・はい。」

と。

 

 

 

「やっぱり雪華が何かやったんだな・・・・」

そういいつつ、あたしは三番隊のほうへ向かう。

「感謝してよ。アンタじゃ絶対告白できないと思って、
あたしが代わりに言ったんだから。」

急に後ろから、声をかけられてあたしは、びくぅっとした。

「せせせせ雪華?!」

「言ったらさ、朽木隊長てば驚いた顔して、そうか、って一言いったんだよ。
それからすぐに追い出されたけど。」

「あああ、ありがとう・・・・・。」

「まあ、代金は今度支払ってくれればいいから。」

「有料なのっ?!」

ひらひらと手を振ると、どこかへ消えていった。

 

 

、いるか?」

「ちょっと待って下さいー。」

あたしは、パタパタと戸口に走った。

「いくぞ。」

そういうと、隊長はゆっくりと歩き出した。あたしは、慌てて、
隊長について行く。

「あの」「

同時に話を切り出してしまった。

「隊長から、どうぞ。」

あたしは、咄嗟に俯いてしまう。

「正直嬉しかった。その言葉を、お前の友人から聞くまで、
私は不安だった。誰かにお前とられやしないかと。
お前は、いつも、私と目をあわせようとしなかった。
お前は、私のことが嫌いなのではないか、とも思った。」

「嫌いじゃないです。」

「お前の口から言ってくれぬか?」

かぁっ・・・と、自分の顔が紅くなっているのがわかった。

「すき・・・・です・・・・・。」

「私もだ。」

「ただ、あの・・・・・・、あたし、人の顔って
みれないんです。目をあわせられないんです。
合わせられるようになるまで、我慢してもらえますか?」

「それでもよい。私のそばに居てくれれば、それでよい。」

 

 

 

余談であるが、あの後、は、雪華に、クリームあんみつをおごらされた。